気仙沼に行ってきました

連休をいただいて、
奥さんの実家がある
気仙沼に行ってきました。


現状は、報道されている通りで
見慣れた街並みが跡形もなく
更地と瓦礫に変わっていました。


ただ幸いな事に、実家のある地域では
家は無事、親戚も全員無事。
ライフライン復旧はもちろん、
近所のスーパーも通常営業しており、
刺身も食べられる状況でした。
この辺りは復旧が早かったようで
その様子に私たちも一安心。


今回の里帰りは、
特別なものとなったため、
どう過ごそうか、何が出来るかを
ずっと奥さんと考えていましたが、
結局いつも通り、
ありのままに過ごしてきました。
非日常的な事が多すぎたため、
今必要なのは
「特別」より「平常」と考えたためです。


きゅうりを植えたり、
トウモロコシの種を蒔いたり。
子供たちは、特にトウモロコシが届くのを
毎年楽しみにしています。
あと、近所まで手をつないで散歩したり。
お買い物先が変更になったものの、
変わらない毎年のGWです。


これを機会に宮城父さんは、
30年前にもこの辺りで
大きな津波被害があった事を
話してくれました。
その経験を教訓に
「水が引いて行くのが見えたらすぐに逃げろ。」(前兆)
「川沿いからすぐに離れろ。」
(山あいの地域では川を逆流する津波
決壊する形で被害をもたらす為)
と、いつも口酸っぱく言ってきたそうです。
その防災意識の高さが
今回家族を守ることとなりました。


日常的な防災意識。耳が痛いです。
何も起こらない事を良い事に
すぐ気持ちが風化してしまう。
対岸の火事で済まさず、
今一度、我々も備えを確認すべきです。
富山県は災害の少ない県だから。」
絶対とか唯一とか言ってる事が一番危ない。
隙だらけな自分に怖くなりました。


また、この過去の被災経験について
話してもらえた事で、
宮城両親の根幹を
少し理解できた気がします。


二人とも決して
野心家な方ではありません。
むしろ物欲や欲求が少ない。
与えられた状況の中で
幸せを感じる事が上手な人。
そして何より、
家族を一番に考えてくれる人。
大きく求めなくても
こんなに幸福感を得られるのは
なぜなのだろうと気になっていました。


想像になりますが、過去の震災経験が
生きているのではないかと思うのです。
被災した状況においては、
まず当たり前に生活できる事に
感謝するのであり、
家族がいつも変わらず
顔を合わせられる事に
替え難い幸せを感じるのだと思うのです。


大きく求めない。
いつも通りである事に感謝できる。
苦難を乗り越え、
何気ない日常を豊かにするために
大切な価値観だと思います。
積極性や向上心と共に
是非合わせ持ちたいと感じました。


今後、東北地方は本格的な復興を果たし、
必ずその活気を取り戻すことと思います。
ただそこまで辿りつくには、
幾つもの高い壁が予想されます。


困難に直面しても立ち向かう逞しさ。
前だけみて進み続ける気丈さ。
子供たちには東北の方々の姿勢を
目で見て、肌で感じて
大切なものを
是非掴み取ってほしいと思います。


少し長くかかると思いますが、
富山から宮城を見守り続け、
共に頑張っていきたいと思います。